2023/12/26掲載

今回のコラムでは、前回の人物要件を参考に選考基準を設計していく方法に関しての解説を行います。選考基準を設計することで、効率的に自社の求める人材を採用することができ、自社の生産性を向上させることが可能となります。

選考基準とは?

選考基準を設計するメリット

選考基準とは、採用活動を進めていく上で重要となる評価基準のことを指します。あらかじめ自社が求める人材を見極めていくために、必要となる能力などを基準として、面接などの選考の判断基準となります。

選考基準を設計することのメリットとしては、
①ミスマッチの防止
②公平な選考の実施

上記のようなメリットがあります。このように選考基準が採用活動を進めていく上で重要な項目となっています。

選考基準の設計時のポイント

1. 人事×現場の声を参考に設計を行う

選考基準の設計では、その業務においてなぜその能力が必要となるのかという理由を明確にする必要があります。そのため、現場の声を参考に適切なスキルやパーソナリティを決めていくことが重要となります。

2.経営方針に合わせた設計にする

選考基準を会社の経営方針に合わせて設計することで、自社にとって本当に求めている人材であるのかといったマッチ度を図ることができ、求職者と企業側の双方のミスマッチを防ぐことが可能です。また、経営方針や理念に沿った人材を採用することで、社員のエンゲージメントを高め、人材の定着に繋げることが可能となります。

選考基準の設計方法

1.各部署へのヒアリングを行い人物要件を定義する

採用担当者と現場の考えでは、求めている人物像が大きく異なっている場合があります。
・どのような人を採用したいのか
・どのようなスキルを求めているのか
といった内容をヒアリングを通じて具体的にしていき、必須項目や歓迎項目などといった優先順位をつけることが必要となります。

2.活躍人材の行動特性を言語化する

自社にとっての活躍人材をピックアップし、共通する行動特性や思考を分析します。コンピテンシーモデルを作成することで、なぜ活躍人材がそのような行動をすることができるのかといった理由をより明確にすることが可能となり、より精度の高い選考基準の設計へと繋げていくことができます。

3.ペルソナを設計し、評価項目を決定する

現場へのヒアリングや活躍人材のコンピテンシーモデルをもとに、自社が採用したい人材をペルソナとして設計します。そうすることで、選考を進めていく上での判断基準となる軸を明確にすることが可能となります。
評価項目の例)
・スキルや経験
・社風への適応性、意欲、熱意
・コミュニケーション能力
・ストレス耐性

4.評価項目シートを活用する

このように設計を行なった選考基準となる評価項目をシートで管理することが重要となります。そうすることで、社内の誰が面接などの選考を行なっても一定で公平な選考を行うことが可能となりミスマッチの防止などに繋げていくことができます。また、社内でのノウハウが蓄積され、時代の変化にも柔軟に対応でき、今後の採用活動に活用していくことができます。

まとめ

企業の業績を上げていくために、自社の経営理念や職務内容に合わせた選考基準を設計することが重要となります。またその際に、現場社員の声など客観的な意見を取り入れていくことで、明確かつ独自性のある基準となります。そして一番重要となるのは、選考基準は時代に合わせて柔軟に変更していく必要があるといったことです。今回ご紹介したポイントや設計方法を参考に独自性のある設計を行い、効率的にミスマッチなく公平な選考を行い自社にあった人材を確保していきましょう!

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